狼とTea Timeは如何?

「ん?そこ行くのは赤ずきんちゃん♪」
狐…じゃなかった、狼のお面を頭につけた蔵馬は、ピョコンっと赤いずきんを被った飛影の前に、飛び出た。
「どこ行くの?」
「病気で寝込んでる妹のところだ」
「そんなの止めて、オレといー事しようよぉ♪」
「いい事って?」
「もっちろん…♪」
ニヤリ、と笑うと、蔵馬は。
「飛影を食べさせて欲しいな〜vvv」
「…!? うわぁ〜〜〜〜!!!」
飛影の叫びも何のその。
「いっただっきまーす☆」
食事を始めた、蔵馬君でした。

「やっ、やめ…んんっ」
抗議の声を、蔵馬の唇に塞がれる。
口の中ばかりか、頭の中までかき回されて……身体に、力が入らない。
「飛影はここが弱いんだっけ?それとも、ここ?」
とうに飛影の身体は知り尽くしてるだろうに、蔵馬は意地悪く飛影の身体をなぞる。
声を出すまいと唇を噛み締めても、蔵馬の指が、舌が、身体をなぞる度に身体が勝手に反応するのは、どうしようもない。
「バカ…誰か来たら……」
「狼が出る森になんて、誰も来ないって」
パクりと、飛影のお稲荷さんを口に含む。
「ひゃんっ」
口元を手で隠す仕草が、とても可愛い。
「あ…あ…あ……」
丁寧に丁寧に、愛撫されて、足がフルフルと震える。
「んーーーっ!」
熱を迸らせて、飛影はクタリと倒れ込んだ。
可愛いなあ、と蔵馬がその柔らかな髪に手をやった時。

 ドーンッ!

銃声が、鳴り響いた。
「ははははは、とうとう仕留めたぞ狼め!」
「コエンマ、貴様……っ」
「お?まだ生きていたか、安心しろ、今度こそ仕留めてやるからな」
言うとコエンマはまた銃を構えた。
「やめろ!」
飛影が、蔵馬の前に出る。
「蔵馬を撃つな!」
「飛影とやら、その狼に襲われていたのではないか?」
「あ、あれは…」
見られていた、という事実に赤面する…がしかし、蔵馬の大事である、恥ずかしがっている場合ではないのだ。
「あれは…愛情表現というものだ!」
「恩人」から「愛しい男の命を奪おうとした者」に転落する事になり、コエンマが困惑する。
と、飛影の肩にポン、と手が置かれた感触が。
振り返ると、蔵馬がニッコリと笑っているではないか。
「ありがとう、飛影vちゃーんと愛は伝わってたんだねっ♪」
「!!!!!?????」
「っ!? どうして…」
「甘いね、コエンマ。幻術にも気付かないなんて」
「セ、セオリーでは……」
「知らない。オレと飛影を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえってね」
蒼白するコエンマ。
「と、いう訳で」
にっこりと笑い、蔵馬は指を宙に滑らせた。
「鬼火!」
「うわわわわっ!!!」
慌てて逃げていくコエンマに、バイバイ、と実ににこやかに蔵馬は手を振った。
「さ、第2ラウンドしよっか♪」
「放せー!!!」
叫びは虚しく、消えた。

障害物を壊してでも望む道を付き進む蔵馬、今日もノープロブレムである。

end