即興歌 †夜をなぞれば†


夜に怯えた魂が
肌に爪立てかきむしり
夢など今は遠い幻
安息の時など此処には無い

闇の帳(とばり)を剥す時
千の孤独に思い知る
夜は静かに牙を向き
無知なる少女(おとめ)を嘲笑う

闇に怯えた魂よ
肌に爪立てかきむしろ
夢など今は遠い幻
恐怖はお前を手放さない

心も体も血塗れで
渇いた声で少女が叫ぶ
闇の褥は千の針
真紅(辛苦)の少女(おとめ)を嘲笑う

今日が終いか明日が終いか
神すら知らぬ徒に
時だけ重ねて朝が来る
魂だけが取り残されて

夜に怯えた魂よ
肌かきむしり爪立てろ
夢など今は遠い幻
恐怖はお前の内から来るさ

闇に怯えた魂よ
肌かきむしり爪立てろ
夢など未だ遠い幻
救いの手など訪れない

救いの日など訪れない