即興歌 †セイレーンの聖母†

闇に惹かれし魂よ
怯えなくても良いさ
そうして全て捧げ出し
望みが儘に求むが良いさ
求むる儘に請うるが良いさ

罪に怯えし魂よ
そう阿る事も無いさ
ほら、ほら、安心おしよ
私がこうしてあやしてあげる
だから安心して委ねるが良いさ

光はお前を救ったか?
お前に何をもたらした?
ああほら泣かなくて良いさ
お前は何も知らなかっただけ
大丈夫、お前は何も悪くないさ

有りもせぬ罪、与えられ
知りもせぬ罪、与えられ
そうして何も知らぬまま
お前は罪人に仕立てられ
お前はただ、慄くばかり

さあ、闇に魅入られし魂よ
高らかに銅鑼を鳴らすが良い
お前はもう、知ったであろう?
おのが罪の、出処を、その所以を
奪われた安息の夜、取り返すが良い

それでも罪が、まやかしの罪が
お前を苦しめると、云うのなら
私が毎晩、お前を抱き締めよう
お前が眠りにつくまで慰めよう
原初の懐のやうに、いつまでも