即興詩 †時の虜囚†

生きるということ
それは
体を見えぬ鎖につながれて
どこに続くのかも
どこまで続くのかも判らぬ道を
黒衣の使者にひかれていくようなもの

全てにおいて決定権は私になく
たとえ 茨の壁が道を塞ごうと
たとえ 清い泉がわきでていようとも
留まる事は許されない

疲れ果て 歩けなくなっても
使者がそれを望まぬ限り
使者に引きずられ 私は先へと進ませられる

望み進むわけではないこの道
どこへと向かう?
いつまで続く?
終りなきかに見えるこの道の先には何がある?

けれど尋ねた所で
返ってくるは沈黙ばかり

道から少しはずれると地は途切れていて
けれど道の回りは茨の壁に囲まれていて
それを乗り越える勇気も時間も無くて
道を外れる事ができない
そして思案に暮れる間も与えず
私を捕えている鎖は私を引いて行く

止まるも進むも 苦
どちらも選べないでいる
けれど使者は足を止めたりせず
結果私は進まざるを得ない

ああ 時が 使者が
このまま永遠に凍りついてくれたなら……

死――それは甘美なる夢
     永遠の安らぎ
生――それは時の虜囚
     終らぬ悪夢